週刊文春編集長の仕事術を読んで

パパラッチのようなあまり良い印象のない雑誌。

週刊文春に対する私の印象はそれだけでした。

読んだこともないのにひどい話ですが、数々のスキャンダルを取り上げてきたという事実のみが抱かせたものです。

現代人には多いかもしれませんが、マスコミへの信頼感がありません。

その編集長の仕事術。

ということで、何か面白い話が読めそうかなと思い、手に取りました。

 

読み進めて思ったことは、どこの場でもトップにいる人は常に頭をフル回転させて、気を使ったり多くのことを見渡しているということでした。

「人間対人間でとことん付き合う」

「まず頼んでみる。断られてからが仕事」

「モチベーションを高める仕組みを作れ」

「とにかく明るい編集長」

やはり人間関係を大事にすることが仕事として重要になってくるのだと痛感しました。

このような職種で無くても、このくらいの気持ちで仕事をしていれば人間関係が悪化することはないのではないか。と思うくらい、勉強になりました。

 

かなりのプライドを持って記者たちはスクープを取りに行っています。

「伝えなければならない事実がある」

その使命感によって記事が作られているわけです。

逆に、とんでもない事実に出くわした時に「ふーん」で終わらせられるような人間には記者は向かない。と言います。

報じられた側からすれば取材して欲しくないようなことも、読者が面白いと感じることであれば必要性があると感じている。

そこに大義を見出して仕事をしていることがこの本からわかります。

正直、サイコパスのような心を持たない人だからこそマスゴミと言われる行動が取れるのだと思い込んでいましたが、この本を読んで少し印象が変わりました。

 

「売り出し中の若いアイドルのスキャンダルには、かわいそうだと思うが現場がせっかく張り込んで撮ってきたネタだとせめぎ合いがある。」

報じられた側のことも忘れない。決してサイコパスなどではなくかなり人間くさい人が編集長でした。

週刊文春の見方が変わりそうな、読んでみたいと思わせるような1冊でした。